PITTI IMMAGINE UOMO 2009/2010
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ピッティウオモ入り口 裏地屋の店内で

1月12日(月) まずフランクフルト
francfurt francfurt アップルワイン
泊まったホテルとフランクフルト アップルワインの居酒屋 また飲みたいアップルワイン
ことしもフィレンツェバッソ要塞で1/13-1/16開催のピッティウオモに行く。紳士服の世界的展示会であり2009/2010秋冬の傾向をうらなう世界のメンズファッションに関わる者として最重要な催しである。ひとりのイタリアも悪くないがやはり冬は寂しいので今回ワイフも同行。名古屋セントレアからいつもフランクフルトで乗り換えてイタリアに向うのだが乗り換えだけで町には一度も行った事がないので今回フランクフルトの町を訪ねてみた。タクシーで中心部には20分程度で着いた。前の週100年に一度の寒波がきたそうだが気温は凍えるほどでもない。今日の宿に着き荷を解くとすぐ町に出た。近代的な町だが中心部には古い町並みが残っている。お店やデパートをながめてから川向こうのザクセンハウゼンの居酒屋に夕食をとりに出かけた。豚肉料理をオーダーして名物アップルワインをいただく。見た目はアップルジュースと同じ色の液体がコップになみなみと入っているのだが味は独特。甘みは全くなく酸っぱい。においはまた独特で美容院の前のにおいと思ったのはぼくだけか。酔いはおだやかですっぱさが豚肉にぴったり合い食が進む。気に入ったので3杯いただいた。
1月13日(火) フランクフルトからフィレンツェ
マイン川とフランクフルト市街 おいしいドイツ料理 ボローニャ空港
マイン川とフランクフルト市街 おいしいドイツ料理 着いてみればボローニャ

朝はフランクフルトの観光スポットをまわった。ゲーテの家、レーマー広場、神聖ローマ帝国の戴冠式が執り行われたという大聖堂に行く。大聖堂ではボランティアの日本人女性に丁寧に大聖堂の歴史,壁画、聖遺物などを解説していただいた。イタリアとは違うゴシックの簡素な聖堂だが世界史上重要な場所とのこと。その後フェルメール、ラファエッロもあるシュテーデル美術館を見てから昨晩気に入ったアップルワインをレーマー広場のレストランでまた飲んだ。同じアップルワインでも店ごとに味が違い楽しい。フランクフルトは良い町だ。またいつかゆっくりドイツを回りたい。

午後フランクフルト空港からフィレンツェに。アメリカの音楽学校の学生で小さな飛行機は一杯で手荷物を入れるところも無いので膝の上にバッグを乗せる。定刻通り離陸しうとうとしながら1時間半くらいたったころ機長からアナウンスが。 なんだか話は長いがドイツ語とドイツなまりの英語なのでよく分からない。よく聞いていると最後にボローニャと聴こえた。 なんかトラブルで目的地がフィレンツェからボローニャに変わったのかなとおもったらなんか乗客がざわざわしてきた。立ち上がってCAに怒られた客もいた。大きなトラブルじゃなければ良いなと思って不安な気持ち。 町の灯がだんだん飛行機の小さな窓から見えてきた。あとすこしで 着陸かなと思っていたらまた空に上がって行った。着陸中止かあ、ちょっとまずいことになったなと心配になる。しばらくするとまた地上が近づいてきて今度は無事につきました。 ついたところは小さな空港でやっぱりボローニャでした。どうも強風でフィレンツェ空港では着陸ができなかったらしい。時間が掛かった上お客の半分はロストバゲージ つまり荷物が出てこない。幸い僕のスーツケースはでてきた。 やっとの思いで空港をでても何のインフォメーションもない。 いったいボローニャ空港ってボローニャのどのあたりにあるの? どうやって 目的地のフィレンツエにいくのか。空港でみかけた係員のイタリア女性にたずねるとインフォメーションで聞けという。つたないイタリア語でたずねるとあと3分でフィレンツエ空港行きのバスが出ると言う。あわてて出口にいくとたくさんの人だかり。バスはいない。しばらく待つ事10分。誰かがバスはこっちと呼ぶので行くと、航空会社の名前の紙が掲示されたバスが。スーツケースを入れ乗り込むと、出発の前にバスの運転手が わびるでもなしに「バスで食べ物を食うな!」と 乗客を叱る。そしてバスは車の多い雨の高速道路をひたはしり1時間50分かけてフィレンツエ空港についたのでした。まあ急ぐ旅でもあるまいしこういう事も旅の楽しみと考えた。

夜10時も半ばを過ぎフィレンツェ駅の近くの宿アルバーニに着いた。お腹がすいたので気軽なトラットリアを探して入る。カルパッチョが美味でした。やはりイタリアに来たら赤ワイン。

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1月14日(水) フィレンツェ
ノスタルジックなピッティウオモの電飾 尾州房
今年のピッティウオモのオブジェはノスタルジックな印象 ピッティウオモブース尾州房。尾張地区生産スーパブラック素材使用のジャケット

ピッティウオモに行く前に早起きして小雨の降る中ピッティ宮殿パラティーナ美術館に行く。ウフィッツイ美術館が有名だがパラティーナはラファエッロの傑作が多くまたお目当てのカラバッジョも2枚ありとても楽しめた。

それから駅の近くのピッティウオモ会場であるバッソ要塞に向う。入り口にある登録所で入場料を払い門をくぐると何百のファッションブランドのブースがひしめき華やかなムードでことしも戻ってきたなと感慨もわく。ことしは古い遊園地とかフェデリコフェリーニの映画の懐古的なイタリアを思い起こさせるディスプレーが会場を飾る。ノスタルジックなファッションへの回帰をイメージしているかもしれない。やはり世界的不景気のためか来場者も2割くらい減っているのではないか。いつものファッションブランドが出ているようだが栄枯盛衰、合従連衡も目につく。イタリア最高の靴のGATTOも買収されたのかシルバーノラッタンジのブースに出ていた。メイン会場の地下にいつも華やかに出展していたエルメネジルドゼニアはミラノに自社専用展示会場を作ったため参加しなくなった。

10年以上ピッティウオモに通って思った事。この10数年はクラシコイタリアブーム,雑誌レオンによるチョイ悪おやじブームなどメンズファッションが注目を集め、セレクトショップが牽引して日本のスーツファッションもより充実した時期とも言える。ピッティ会場のスーツにもディテールに趣向を凝らしたスーツも並んだ時期もあった。しかしいまそういった「変わった」ファッションはイタリア語でbruttoつまり「醜い」(=やりすぎ)と淘汰され本質的なエレガンス、高級感、上品さを感じるものに収斂してきた。この間日本のメンズスーツはイタリア、ナポリを中心としたヨーロッパ製品の徹底研究により洗練され進化した。パンツなどが2タックのゆったりとしたパンツでお茶をにごしていたものからノータックで身体にフィットしたすっきりしたシルエットに変り、メインはジャケットでパンツは従だったのが美しいスーツの主人公はパンツになってきた。スーツの上着もパンツに合わせ無駄な肉を削り身体に沿ったシルエットとシャツ衿の縫い目からかかとまでの2分の一が上着丈というテーラーの黄金法則に沿い短めにすっきりしてきた。ジーンズとテーラードジャケットの組み合わせはもう当たり前になってきたがこれもそのバリエーションだろう。それでは今年のピッティでの印象を箇条書きに。

1.色の傾向は相変わらずグレー、淡いグレーが多かった。もちろんメインで売れるのはダークスーツだが。何年も大きなブースで展示をしているハケットなどからの影響かジャケットには英国調のグリーン系ツイードが目についた。グレンチェックあいかわらず多い。

2.ネクタイは細巾になったがイタリアメーカーのスーツはクラシックスーツへのこだわりかラペルの巾は細くならない傾向。それに対してイギリスメーカーはアバンギャルドな性格からか細いラペルがめだった。

3.展示されたスーツにもバイヤー達のスタイルにも多く目についたのが6ボタン2掛けのクラシカルなダブルブレストスーツ。(下の写真に3人います。)やはりきっちりと着こなしたダブルブレストは男を引き立てる。完全復活の日は近い。

4.昨年よく目にしたエルボーパッチは定着した。ジャケットとパンツとのあわせを考えて肘にパッチでひと色追加する意図もあるようだ。

5.アイコンとしての「日本」も目についた。数年前から出展のUAさんの「CAMOSHITA」「Shigeru Takizawa」わが尾張の「尾州房」ヨーロッパでも人気ブランド大御所オニツカタイガー。また「TOKIDOKI」という日本アニメを意識したイタリアブランドもある。メンズファッションの世界でそのバイイングパワーだけでなくミニマリスムに通じるわびさびを知った日本のセンスもリスペクトされてきたのだろう。


午後4時でピッティウオモの会場を後にして町を歩く。イタリア最高のテーラーのひとつリベラーノリベラーノに立ち寄った後、石畳の小道を歩いていたら小さな窓から鮮やかな色の素材がたくさん揃った店を見つけたので何かと思い入ってみたらそれはすばらしいカラーバリエーションのキュプラの裏地だった。イタリアは専門店がいまだに自信をもって営業している。キュプラの裏地一本の専門店MARIKで人生を歩んできた55才になるかっこいい店主とスーツ談義、裏地談義をして楽しい時間をすごした。私が着ていった当店仕立のロロピアーナペコラネッラのスーツをとても美しい洋服と誉めてもらった。(一番上右の写真は店内にて筆者と店主)日本で入手できるものとは全然ちがう色で選択の巾も格段に広いので何色かチョイスして購入してみた。その店主にイタリアボタンを扱っている店を推薦してもらいメタルボタンも購入した。

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着こなしの参考にしてください。 2009/2010ピッティウオモ会場でみかけたイイ男
ピッティウオモで見かけたイイ男1 ピッティウオモで見かけたイイ男2 ピッティウオモで見かけたイイ男3
クレリックシャツにパープル無地タイ。 細パンツに拳と同じ長さの上着丈 今年はダブルブレストスーツが目立った。 靴とバッグを同じ色でそろえる。今回濃紺ジャケット極めて多し。
ピッティウオモで見かけたイイ男5 ピッティウオモで見かけたイイ男6 ピッティウオモで見かけたイイ男7 ピッティウオモで見かけたイイ男8
ダブルブレストはクラシカルな6ボタン2掛けで決まり。 グリーンのジャケットに赤いマフラー。達人です。 きれいなグリーンのセーター。ベージュのジャケットも素敵。 ことしほんとうに多い紺ジャケットとホワイトパンツ
ピッティウオモで見かけたイイ男9 ピッティで見つけた良い男 ピッティウオモで見かけたイイ男12
ジーンズ、ベージュパンツともその細さに注目 濃紺ダブルブレストをカッチリ着た上で白パンツにあわせる。 ライトグレージャケットをライトベージュパンツで合わせる。 正統派スーツとスーツの紺ジャケ&白パンツ
ピッティウオモで見かけたイイ男13 ピッティウオモで見かけたイイ男14 ピッティウオモで見かけたイイ男15 ピッティウオモで見かけたイイ男16
エルボーパッチは完全定着。今年は日本でもブレイクか。 この色をかっこ良く着こなすのはもう天才の域でしょう。 グレンチェックベースのジャケット、左のスーツと帽子の同色の合わせも注目、 チェンジポケに上品な短さのジャケット
ピッティウオモで見かけたイイ男17 ピッティウオモで見かけたイイ男18 ピッティウオモで見かけたイイ男19 ピッティウオモで見かけたイイ男20
ごく淡いサキソニーのスーツ。靴は茶のスエード ジーンズにジャケットにはポケットチーフが必須です。 絶対テーラーで仕立てたコート。素敵な柄です、 番外編、お帽子とコートをマニッシュに着こなす女性。

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1月15日(木) フィレンツェからローマ
カラヴァッジョ サンタマリアデルポポロのカラヴァッジョ ローマ名物プンタレッラ
サンルイジフランチェージ教会のカラバッジョ。聖マタイの召命ほか2点 サンタマリアデルポポロ教会、聖パウロの回心ほか1点 この時期のローマでしか食べられない野菜プンタレッラのサラダをアンチョビとニンニクのドレッシングで
ユーロスターで午前中ローマへ。フィレンツエサンタマリアノベラ駅を20分遅れで出発したがなぜかローマテルミニに着いたのは時間通り。途中ぶっとばしたのかもしれない。 今回は駅の近くではなく歴史的地区の中心モンテチトリオ広場、イタリア下院国会議事堂の目の前に宿を取った。ローマを徒歩で楽しめる絶好のロケーションだが 冬の時期でお値段も高くない。今回はローマにあるカラバッジョの名画をリストアップして網羅するべく市内を回った。イタリアの各都市には無数に名画がある。そのなかでもひときわ輝くのがカラバッジョ。絵を見ていると心臓をぐっとつかまれるような感覚におそわれる。光と影の表現で野蛮と聖性を描き絵画界に革命を起こした画家。この日のうちにサンルイジフランチェージ教会で2枚。カピトリーノ美術館の絵画館で2枚、ボルゲーゼ美術館で3枚そして今回どうしても見たかったサンタマリアデルポポロ教会での2枚の祭壇画をついに見る事が出来た。ポポロ広場には何度も行った事があるがいつも広場でまったり過ごすのみでこの教会には入った事がなかったが冬の夕方であまり人がいない教会の中で名画を目の前でゆっくり見られて感激した。夜はなじみのおじさんがやっているトラットリアでこの時期のローマ名物プンタレッラのサラダを堪能した。
1月16日(金) ローマ
pellicano サンタンジェロ城の天使の彫刻 サンタトリニタ教会
ローマの小路にあるハンドメイドネクタイの専門店ペリカーノ サンタンジェロ城の屋上の天使像 茶色い教会だと思っていたが3年以上の洗浄後ご覧の通り白くなったスペイン階段トリニタ教会

朝、ローマに立ち寄るたびにいく店の一つペリカーノさんのネクタイ店に向う。販売するする場所と工房が一緒になっている店をイタリアでは「ボッテガ」といってペリカーノさんの店もまさにそれ。支店も出さず歴史的地区で良いネクタイを丁寧に売っている。そののちカラバッジョ巡礼の最後の場所ドーリアパンフィーリ美術館に向う。2枚のカラバッジョも良かったがヴェラスケス「イノケンティウス10世の肖像」は現実よりリアルすぎると法王がクレームを言ったと伝説があり法王の心の内面をえぐり出すようなすごい絵だった。ラッキーにもドーリアパンフィーリ美術館の近くの市営美術館でベルリンから来ていたフェルメールの傑作の一つ「真珠の首飾りの女」を見る事ができた。午後からは時間があったのでいままで昇った事がなかったテヴェレ川沿いのサンタンジェロ城に昇ったりしてゆっくり暖かい冬のローマを楽しんだ。そしてランチ、夕食ともに飽きずにほろ苦さが楽しいプンタレッラのサラダをいただいた。

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