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| 左写真 ピッティ会場内のオブジェ 右写真 Notify,the modern vision of sartorial spiritと銘打った会場内の群像彫像にデニムを履かせるアート by Ron Arad。 | |||||
| 1月11日(月)〜12日(火) ローマからフィレンツェ | ||||||||||||||||||||||||||||||||
今年もフィレンツェで行なわれたメンズファッションの世界的展示会である2010/11秋冬ピッティウオモにワイフと出かけた。成田経由でまずローマにむかう。 成田空港で偶然日本最高のモデリスタでありイタリア洋服学校セコリ日本支部「セコリジャパン」を主宰している柴山登光先生といっしょになる。柴山先生は国際衣服デザイナー協会においてメンズスーツ部門最高賞のミケランジェロ賞を受賞されていて当店のスーツも先生が設計を担当していただいている。毎年イタリアに通いながらメンズスーツの品質と価値を高めていくことに努力されている柴山先生とピッティウオモに出かけるときに会うのは偶然とはいえとてもうれしいことだ。ローマに着いてイタリア下院議事堂のあるモンテチトーリオ広場に宿を取り夕食はカンポディフィオーリ広場にあるカルボナーラ発祥の店でこの時期の野菜プンタレッラとペンネカルボナーラを食べる。 次の朝早くホテルから歩いてトリトーネ通バルベリーニ広場クアトロフォンターネ通を経てテルミニ駅へ。ローマ歴史地区はなんど歩いても素敵なところ。14年前初めてワイフと来た時は迷路のようなローマの路地を不安な気持ちをかかえながら何時間もさまよったことを思い出しながら歩いた。テルミニ駅もとてもきれいになりもはや治安の悪い感じはしない。電車を待つ間、AUTOGRILLの生オレンジジュース「スプレムータ」とカプチーノと菓子パンセットで朝食とする。 フィレンツェまでの特急ユーロスターはイタリア国鉄Tranitaliaのサイトで予約。最高速度280kmの最新特急「FRECCIAROSSA」になっていてローマフィレンツェ間は一時間半でとても快適。8時40分にはフィレンツェサンタマリアノッベラ駅に着き,散歩しながら昨年から取引をはじめた裏地店マリックに行く。店主アンドレアさんと今年の色について話しながら買い付けした。鮮やかな色の裏地に加え古い記録の中から復活した美しいストライプ柄裏地「VINTAGE」を仕入れる事ができた。 |
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| 1月12日(火) フィレンツェ、PITTI IMMAGINE UOMO | ||||||||||||||||||||||||||||||||
ピッティウオモの会場であるフィレンツェサンタマリアノベラ駅近くのバッソ要塞につくと世界の景気を反映して参加者は減ったとはいえ華やかなムードに包まれる。 要塞の門をくぐるとすぐ目についたのはスカルなどをペイントしたポルシェ。まさにイタリアに痛車!入場して最初の建物を見終わると「FREE HUG」のプラカードをもった女性達を発見。遠巻きにシャイなイタリア人男性から羨望のまなざしをあびるなか日本男児の代表としてすぐさまハグ。ピッティウオモはこれだからおもしろい。 いくつかの建物で展開されているブースを眺めながら次の秋冬の傾向を探って行く。一番奥の大きい建物のなかにクラシコイタリアゾーンをはじめお目当てのブランド群が3階にわたって展開されている。 今回特に目についたのはブースに職人さんが来て洋服を作るプロセスを見せるブランドがいくつもあったこと。例えば紳士服ブランド2社、セントアンドリュース社とリチャードアンダーソン社で職人さんが縫製しているのを見せるプレゼンがあった。伊セントアンドリュース社は「サンタンドレア」というブランドを立ち上げほとんどハンドメイドの既製品をリリースしている。英セビルローのテーラー、リチャードアンダーソン社は顧客であるロックンロールダンディ、ブライアンフェリーのタキシードを展示していた。紳士服地の織る織機がダイナミックに稼働している様子を撮影した映画を流しているパビリオンもあった。つまり華やかなモードイベントの陰に隠れているが実のところ最も重要な「工」を意識するということのようだ。洋服類はすべて値段の高低にかかわらず機械にいれてポンと出てくるわけではなくけっきょく手作業の集積なのだ。日本の繊維製品における「工」の現実は高級ブランドかどうかにかかわらず工賃の安い中国生産にシフトしてきた。デパートで高いお金を払って一流ブランドのセーターを買うとmedeinchinaだったというのがちょっと悲しい現実。イタリアの事情は少し違うが似たようなものだ。塩野七生先生のエッセーによればイタリア国内の産地では不法入国の中国人が低賃金で繊維製品や革製品の製造に従事しているそうだ。これだとイタリア製の看板は保たれるが熟練技術を持つイタリアの職人が仕事を失うということになる。 われわれオーダーマーケットはまだイタリア英国の服地メーカーが健在でオーダー縫製工場も国内でなんとかがんばっている。オーダーマーケットはメンズファションのなかでも特に高級品を販売しているという自負があるのでなんとか日本国内生産を守っていくという意志を新たにした。
クラシックスーツの形、色に大きな変化はないが若干さらに丈は短くなってきた。元々イタリアのテーラーは日本のテーラーより短く作る傾向にあった。柴山先生がイタリア最高峰テーラーカラチェニで作ったジャケットを見せて頂いた事がこれもかなり短かかった。だから現在の短めジャケット丈はよりクラシカルになったとも言える。にただし極端に短いモード系の上着丈のようなことはない。モード系スーツの丈は2、3年前と比べると5cmかそれ以上短くなりお尻の上くらいだがクラシックスーツはお尻が隠れる長さからせいぜい1〜1.5cmくらい短い程度。このくらいのジャケット丈なら長く着られるだろう。 グレーのジャケットは相変わらず人気が高い。ジャケットというえばブラウンだったがチェック、無地を問わずグレー系のパーセンテージは確実に増えている。ただしジーンズにスーツの上着風のジャケットをあわせる場合は濃紺ストライプを着ている人がイタリアでとても多い。またエルボーパッチ男はどんどん増殖している。日本ではまだあまり見ないがスーツにエルボーパッチも増えた。ジャケットのバックスタイルにワンポイント付け加えるという大きい効果が認められてのことだろう。 ブース巡りも一段落、通りすぎるバイヤー達の姿をしばし眺めてみる。発表される来年度秋冬メンズモードももちろん重要だが参加するバイヤー達のファッションもこのイペントをもりあげる要素になっている。それ自体ファッションショーのようであり日本のアダルト向けメンズファッション雑誌はピッティでのバイヤーの写真を「イタリア男」として紹介している。わたし自身もそのパーツの一つとしていつもスーツで参加している。長年バイヤーの姿を眺めているとたぶんドイツからきたんだなあとかフランスだろうとかも予想できるようになって来た。イタリア男もかっこいい人とそうでないひとに分かれる。スタイル、イケメンうんぬんではなく着こなしの問題。いい感じのジャケット丈、そで丈、からだにピッタリあわせた細くてやや短めのパンツを履いている人はやはりカッコイイ。着ているものの長さというのはとても重要なのだ。そう考えるとオーダーメイドは自由に長さ、丈が設定できるのでおしゃれにとってとても優位に立つ事が出来る。着心地、耐久性ももちろん重要だがやはりかっこよさでもオーダーメイドというのは存在意味があるというのをピッティウオモの会場で再確認した。 ピッティの会場であるバッソ要塞の煉瓦造の門を出ようとするとFORNARINAというもともとローマの靴屋さんだったスポーティなレディスブランドのファッションショーがあったのでのぞいてみた。レオタード姿の女性が会場ドームの天井から下がったロープでさまざまなアクションをするパフォーマンスとファッションショーを融合したイベントですばらしかった。感動したので家で留守番している娘にセーターをローマのFORNARINAのお店でお土産に買った。 |
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| 着こなしの参考にしてください。 2010/2011恒例ピッティウオモ会場でみかけたイイ男 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 1月13日(水) ローマ | ||||||||||||||||||||||||||||||||
ローマは古代遺跡、ルネサンス芸術、カトリック総本山のバチカン、超絶技巧の彫刻ベルニーニや絵画の革新者カラバッジョのバロック芸術と素晴らしい遺産がそれこそ折り重なるようにして存在する街で何度来ても飽きる事がない。 午前中ペリカーノさんの店に行った後、雨のローマを散歩、2006年に新しくなった平和の祭壇「アラパチス」に再訪した。紀元前に作られた大理石彫刻の祭壇を近代的な建築で囲っているのだがガラスの窓からアウグトウスの墓も眺める事ができる。古い建築ばかりのローマで久しぶりに建った近代建築らしく賛否両論あるのだがわたしは悪くないと思う。教会も幾つか見て歩く。ローマ市内の教会の中は美術の宝庫だがわれわれ異教徒でも無料で見られるというのはとてもうれしいことだ。 ローマでの夕食は10年近く通っているなじみの飯屋に。老夫婦でやっている家庭料理の店だが最近は息子さんもいっしょに働いている。かってキッチンにいたインド人のコックさんもいまは偉くなっててきぱきと客の応対をしている。いい店がたんだん充実する姿を見るのはいいもんだ。変わらぬローマのシンプルな味を店主と冗談をいいながら楽しんだ。 |
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| 1月14日(木)パリ一日目 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
今回はローマで一日滞在したあとエアーでパリにむかう。パリは実は初めて。パリというところはフランス語を話さない人に親切ではないとハナシに聞いて縁遠くなっていた。しかしカラバッジョなどイタリア絵画の名作中の名作がルーブルにはあるので1度は行かなければと今回思い切って出かけた。 ローマフィミチーノ空港を1時ちょうどに発ち3時過ぎにはオペラ座近くのホテルにチェックイン。全く知らない街なのでなにがなんだか分からないがとにかく歩いてみる。ヴァンドーム広場、マドレーヌ教会、コンコルド広場、セーヌ川を渡りまずオルセー美術館まで地図を片手に歩いてパリ市街のの距離感を体感する。オルセー美術館の駅を改造したという建物もすばらしい。印象派以降のコレクションで見た事のある絵の連発にゴッホの前では偉大な美術品の前でめまいが起きるというスタンダール症候群にかかったかめまいを覚え、椅子にへたりこんだ。 寒すぎるわけでもなくすっきり空気も澄み冬のパリはいい。オルセーから慣れないメトロを使いホテルに帰ってから当店のお客様Kさんおすすめのレバノン料理店「RIMAL」で異国の料理を楽しんだ。
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| 1月15日(金)パリ 二日目 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
ホテルで昼食が要らないほど朝食を食べた後、今回の旅の目的ルーブル美術館に向う。やはり大きい美術館5個分はあるだろう。彫刻はイタリアにくらべ申し訳程度しかないが絵はすごい。世界の他の美術館を遥かに引き離しダントツの量と内容を誇る。お目当てのカラバッジョの3点にはやはり感動した。厳重な警備のモナリザに比べさりげなく置かれるダビンチの超名作、レンブラント、ラトウール、ルーベンスetc,大画家の名画やおお、これ美術書で見た事あるという有名作が本当に多くためいきのでそうな時間だった。事前に下調べしていったのでオーディオガイドを手に3時過ぎまで5時間じっくり見た。その後オペラ座近くのJ.M.WESTONでお目当ての靴「GOLF」をゲット。夕食はブリュッセルに本店があるムール貝の店レオンで。 |
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| 1月16日(土)パリ三日目 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
地下鉄にも慣れ10枚つづりの回数券カルネを使いまずオランジュリー美術館でモネの大作「睡蓮」と印象派を楽しんだ後バスティーユのポンピドゥー・センターへ。レンゾピアノの有名な建物の外に取り付けてあるエスカレータで昇って行くとパリ市街が一望できる。シュールリアリスムの記念碑的作品の数々、特に「法王」アンドレブルトンの遺品を集めた棚には感銘を受けた。 その後世界最古のデパート、ボンマルシェでスプリングコートスニーカーを30ユーロで入手。さすが老舗だけあって店員さんのホスピタリティは柔らかくフランス語のわからないわれわれにも親身になって買い物を助けてくれた。サンジェルマンデプレをさまよった後、おのぼりさんとしては凱旋門で一枚記念写真をとる。夕食はパリでがんばっている日本人シェフ青木誠さんの店でフレンチ。 |
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| 1月17日(日)パリを出る日 |
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いよいよ旅も最終日、パリで行かなくては行けない場所のひとつシテ島のノートルダム寺院へ。日曜なのでノートルダム寺院ではミサが行われていた。荘厳なパイプオルガンと二人の女性歌手の美声による賛美歌はすばらしく感動。美しい衣装をまとった司教、香炉を振る修道士などけれん味たっぷりのカトリックのミサに酔いしれた。メトロでお約束のエッフェル塔に急いで行った。思っていたより大きい。 ホテルをチェックアウトしたあと時間があったのでルーブルに行き見落とした絵をまた見に行く。 その後遅いランチとして街角でよくみかけたシーフードバーをどうしても食べたくなりカフェドラペで生ガキと貝など盛り合わせを頼んで白ワインを楽み午後6時のフライトでパリを後にする。パリは想像していたよりずっと親切で安全で楽しかった。 |
オーダーサロンタナカ 〒460-0003 名古屋市中区錦3-10-5 電話052-961-6401 定休日 水曜 営業時間10時より18時30分まで